令和4年知事選 ②286万円事案

県議の後援会からの286万円の資金移動について

令和6年10月2日 知事 臨時記者会見抜粋

県議の後援会から286万円の資金移動があったことについて、まず、令和4年の2月になりますけれども、286万円が県議の後援会から私の後援会に、お金が入ってきております。

この時でございますけれども、繰り返し申し上げているとおり、県知事選挙に出馬した当時、私は初めての選挙でしたし、一人でも多くの方々にお話を聞いていただきたい思い、伝えたいということで、県内中を走り回っていた状況でございました。そのため、選挙の事務所にも昼間、夜もかかわらず、本当に空いている時間に短時間でどうにか立ち寄るといったぐらいの程度だったように思います。そういった中で、資金だったり、日程の管理といったことをはじめとする選対本部の運営については、これもスタッフの皆様に全般的にお願いをしていたところでございます。私自身が、その詳細とか組み立てとか、そういったことまでは管理をすることは全く、把握することはできておりませんでした。

資金管理について申し上げますと、私自身は自己資金として2,000万円を準備しまして、振込みをしましたけれども、それ以外のご寄附の状況だとか、選挙資金の支出の状況の詳細については、今、説明をしております286万円の件も含めて、把握はできておりませんでした。

この286万円につきましては迂回献金ではないかというご指摘がございます。しかし、まず、資金の受け手となりました私でございますけれども、この令和4年の2月当時、資金をまさに受け入れた当時、私、この資金の流れについて把握はできておりませんでした。医療法人から、もちろん医療法人から、県議の後援会等の口座を介して、私は資金を受け取ろうという意思があったことは全くございません。ですから、私が今回、脱法的な手段を用いて、あえてこの政党支部から県議の後援会を迂回させて医療法人から寄附を受け取ろうとしたといったことについては、全くご指摘は当たらないというふうに考えております。

なお、今般、このご寄附につきまして問題を認識しましたので、私は、この資金の出し手となりました医療法人側の意図について、県医師連盟の会長に複数回にわたって確認をさせていただいております。これまで私が県医師連盟の会長をはじめ、関係者に確認し、状況を整理してきた内容についてお話をさせていただければと思います。

会長によりますと、会長は、知事選で私の支援を行っていただく際、私を応援してくださった政党支部に所属する議員の先生方に、その立ち位置を確認されたと伺っております。これに対して先生方からは、政党所属議員として私を応援するというお言葉をいただいたということで、それならば医師連盟として、私を応援する先生方が多く所属する政党支部のほうへ、政治活動を応援しようという考えで、医療法人からの寄附先を政党支部にしたというふうに伺っております。

会長は、これまでもいろんな選挙に関わってこられていると思います。企業から政治家本人への寄附をすることはできないといったこともご理解いただいていたと思いますし、政党支部から、私の後援会のほうにお金が移動されるといったことを認識していたわけではないというふうに考えております。

一方で、この医療法人のほうに寄附を呼びかけるFAXがあるというふうに承知をしておりますけれども、この内容の記載に関しまして、大石けんご後援会への寄附ということで呼びかけるような内容になっていたと認識しておりますが、これについては会長のご意思とは齟齬があるというふうに聞いておりました。これは事務的に作成したものとはいえ、やはり誤解を与えるような内容になっていたというものです。

なお、この点に加えまして、286万円が政党支部から県議の後援会へ、また県議の後援会から私の後援会へと渡ったという資金移動については、誰の指示だった、誰の判断によるものかといったものが、これまで明らかにされていないという状況でございます。この点につきましては、これまでもずっとご説明してきておりましたけれども、私自身も、私の立場で説明責任を果たすために、関係者の皆様方に、私自身もそうですし、弁護士を通じてもそうですけれども、できる限りの方々にお話を聞いてまいりました。総じて10名近くの関係者にお話を聞いておりましたけれども、この関係者の方々に聞いた中でも、関係者によっては当時の記憶があいまいになっていましたり、やはりもう時間がたっておりますので、話が違っているといった状況になってしまったりということで、どなたの判断によるものか、どなたの指示によるものかといったものについて、はっきり把握するところには至ってございません。

例えば、報道でも出ておりましたけれども、ある県議からの説明では、選挙コンサルタントの方の指示に従って資金をしたというお話もあったということです。ただ、選挙コンサルトの方の説明によれば、選対本部からご相談はあったけれども、それ以上の記憶はないということで、話が違っている状況でございます。

また、これまで県民の皆様方がご納得いただけるような説明をできていないということにつきましては、本当にここは心苦しく思っておりますけれども、これまでそういった多くの関係者の方々にお話を伺ってきたといったことは、私の責任として努力をしてきたところでございます。

また、このお金に関しまして、286万円につきましては、借入から寄附に訂正をさせていただいております。この理由につきましても、多くご指摘を、ご質問をいただいておりますので、この点についてもお話をさせていただければと思います。

まず、県議の後援会と私の後援会の間の資金移動につきましてですけれども、令和4年2月、286万円が入金をしております。そして、令和4年の12月に、私の後援会から県議の後援会に返金をしているといった状況でございます。

この入ってきた当時でございますけど、先ほど申し上げたとおり、私はこの入金があっているという資金の流れについては把握をしておりませんでした。令和4年の12月の終わり頃になって、その入金のことについてお話を伺いまして、この流れについて聞いたところ、迂回の疑惑を抱かれるような可能性が、おそれがあるというふうに聞いておりました。ですので、私自身は、やはり何ら疑いを持たれるようなことはしたくないと思っておりましたので、この令和4年の12月に286万円の全額を県議の後援会のほうに返金をいたしております。令和4年の2月に、この県議の後援会から私の後援会に入ってきて、12月にこれを全額返しているというのが、端的に申し上げますけど、資金の動きでございます。

これを踏まえて、後援会の令和4年分の収支報告書の記載についてご説明をさせていただきます。収支報告書ですね、令和5年3月31日に提出をしております。提出時、令和4年2月にお金が入ってきて、令和4年12月に返しているということでしたので、これについては貸借だと考えるのが自然だと思っておりました。ですので、この令和5年の3月に報告をしました収支報告書の中につきましては、借入金の286万円ということと、その返済、借入金の返済の286万円ということで記載をしておりました。

ただ、県議会で、286万円について質問を受けたところでございますけれども、それで、複数の弁護士含め、専門家の方々にお話をしました。相談をしたところ、やはり端的に言うと、借入と返金といったことは、という評価は実態に即していないんじゃないかというようなご指摘をいただいたところでございます。その理由につきましては、まさに令和4年の2月にお金が入ってきた当時、私はこの時にお金の入ってきたことをわかっておりませんでしたけれども、やはり貸借というと2人、双方の合意に基づいてお金を貸します、お金を借りますといった合意の下で資金の移動があって貸借がなされると、そういったものが貸借だと思いますけれども、令和4年の2月の時に私がそのお金の流れを知らなかったということに照らし合わせますと、それはやっぱり実態に即していないのではないかということが、借入とすることが実態に即していない理由でございます。

一方で、寄附にする理由ですけれども、寄附に関しましては、貸借と違って、一方の提供する側の意向によって資金移動が行われるものでございます。県議の後援会のほうから資金が入ってくるといったことに対して、その時、私が認識していなかったので、それは借入、貸付ではなく寄附と記載するのが、評価するのが適切であろうということが、寄附に変更した理由でございます。

それをもとに、令和6年8月2日付けで、収支報告書の借入金286万円というところを、寄附金286万円に訂正をしております。そして、借入金の返済の286万円を寄附金の返金という形で286万円、記載を変更してございます。

ですので、今回の変更、訂正は、どうやって返したか、返すというところの記載を変えただけであって、今般よく、この記載の訂正を行うことで、また改めてお金の移動があるのかといったことをご指摘いただきますけれども、そのようなことは全くございません。令和4年2月に入ってきて、12月に返しましたといったことについての記載を変えるだけでございますので、そこについてはご理解をいただければと思いますし、念のため申し上げておきます。

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